バレエウェアやグッズを取り扱う『Maison de 9uatre』は広島にあるバレエスタジオから誕生し、現在に至ります。
いわば、ベース基地とも言える quatre-quarts ballet studio(カトル・カールスタジオ)の更衣室に、小さなバスケットを置きました。
ハンドクリーム、飴、そしてわたしが普段使っている香水たち。
レッスン後、ご自由にお使いいただけるようにしています。

そのバスケットに、ココ・シャネルの言葉を一緒に添えました。
「化粧をしない女に明日はない
香水をつけない女に未来はない」


これは単に“お化粧をしなさい”“香水をつけなさい”ということではなく、
もっと深いところの“生きる姿勢”を語っているように思います。
バレエは、技術そのものもさることながら、
目に見えないもの——その人の空気、佇まい、内側の温度——が
動きとともに美へと立ち上がっていく芸術です。
香りもまた、見えないけれど確かにそこに存在し、
人の気持ちや記憶をそっと揺らしていく“見えない装い”。
このバレエと香水のもたらす、どこか互いに似たようなパワーの重なりや奥行きが、わたしはとても好きです。
そして、“見えないものの大切さ”について思い出す言葉があります。
“What is essential is invisible to the eye.”
——「本当に大切なものは、目には見えない」
この有名な一節は、英語版 The Little Prince の Chapter 21に登場する、
王子さまとキツネが“心で見る”ことを学ぶ場面に登場します。

バレエも香りも、人の美しさも、
決して見える部分だけで成り立っているわけではない。
そんな普遍的な真理を、静かに照らしてくれる言葉だと思っています。
喉を潤すと心が落ち着き、
指先が滑らかだと所作が整い、
香りを纏うと、自分に薄いベールがかかったように感じる——。
その小さな積み重ねは、
誰のためでもない“自分を大切にするための儀式”。
シャネルの言葉が好きなのは、
この儀式が、未来へ歩くための静かな自信になることを
そっと教えてくれるからかもしれません。
「身綺麗にしておく」ことがもたらす幸運だったり、ご縁だったり、
またそれが、自分の人生を大きく変えるきっかけにもなるかもしれない。
好きな香りを纏って、キリッとルージュを引くだけでも、なんだか自信が持てる気がします。
レッスンで整えた身体と心をそのままに、
日常へ帰っていく皆さんが、
ふと気持ちを整えたい時に使っていただけたら嬉しいです。


文:quatre-quarts ballet studio 講師の「わたし」


