──慌ただしい日々の速度をそっと緩め、
心を整えるための大人バレエのお話です。──
大人になってからバレエを始める
その選択には、静かな決意と、美しい感性が宿っているように思います。
子どもの頃のように、未来が無限に広がっているわけではない。
身体の変化も、忙しさも、年齢による迷いもある。
それでもなお、バレエを選ぶということは、
“わたしはまだ美しいものを求めている”
という、心の奥の小さな声にそっと手を伸ばす行為なのだと思うのです。
わたし自身もまた、歳を重ねる中で身体の変化に戸惑いながら、
それでもレッスンを続けてきました。
思うように動けない日や、心がゆらぐ時さえも──
バレエは、深呼吸のように静かに、
わたしを元の場所へ連れ戻してくれる、そんな存在です。
大人になってからのバレエには、
“上達するためのバレエ” とは別の美しさがあります。
それは、
自分の身体と丁寧に向き合い、
今日の自分を優しく受け取る時間。
できないことを嘆くより、
“今できていること” に光を当てることで、
心も身体も、ふっと緩む瞬間があります。
この連載では、
バレエ講師として、そして一人の大人の女性として、
わたしが経験してきたこと、
身体の変化との向き合い方、
レッスンで見えてきた大人バレエの本質──
そんなお話を少しずつ綴っていきます。
どうか、焦らず、力まず、
深呼吸をひとつするような気持ちで読んでいただけたら嬉しいです。
大人になってからのバレエは、
人生の速度とは別のリズムで踊ることを許してくれる。
その優しさと美しさを、連載してお届けしていきます。
もしあなたが今、身体の変化に戸惑っているなら──
次回「その2」の内容がそっと心を軽くする小さな灯りになるかもしれません。
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文:quatre-quarts ballet studio 講師の「わたし」



