25年前の衝撃が、いま「普通」になった。SATCからFlorentina Leitnerへ

25年前の衝撃が、いま「普通」になった。SATCからFlorentina Leitnerへ

August 06, 2026

レオタードが、ひとつの服としてランウェイを歩くまで

先日、Maison de 9uatreのInstagramで、

Florentina Leitnerのレオタード「Liva Bathingsuit | Swan girl + bow」を紹介しました。

投稿のカルーセルに並べたのは、完成した商品だけではありません。

 

ファッションショーのランウェイを歩く動画、

出番を待つモデルの様子、

そして実際にこのレオタードを纏い、Florentina Leitnerの世界を見せるビジュアル。

Florentina Leitnerのレオタード「Liva Bathingsuit Swan girl + bow」

 

そこに映っていたのは、「ここからはバレエウェアです」と特別に紹介されるレオタードではありませんでした。

 

ドレスやさまざまなルックを纏ったモデルたちの間に、ごく自然に現れた一着。

ファッションショーのラインナップを構成する、ひとつの服としてのレオタードでした。

Florentina Leitnerのファッションショーを歩くLiva Bathingsuit着用モデル

▶︎ Instagramの投稿はこちら


25年前、キャリーがランウェイを歩いた日

この光景を見て、ふと思い出した場面があります。

『SEX AND THE CITY』で、キャリー・ブラッドショーがファッションショーのランウェイを歩いた、あのエピソードです。

ショーの開始直前、キャリーが着る予定だった衣装は変更され、

ジュエリーのような装飾を施したベージュの小さなショーツを中心としたルックが用意されます。

初めて見た当時は、

「わあ、パンツ一枚でランウェイを歩くの?」

と、何よりも先に驚きました。(その後のハプニングにもヒャっとしましたけど…)

けれど、実際にキャリーがその姿でランウェイへ現れると、

そこにいたのは単に「下着姿の女性のモデル」ではありませんでした。

キャリーの個性がその服を引き受け、誰かの真似でもない、

ひとつの装いとして成立させていたのです。

そのことにも、同じくらい驚いたのを覚えています。

 

今回、Florentina Leitnerのレオタードについて考えながら、あらためてこの回を見返しました。

『SEX AND THE CITY』シーズン4第2話「The Real Me」が放送されたのは、2001年6月3日。

あの場面から、すでに25年が経っていました。

そう、四半世紀も前のこと。

この事実が、キャリーの衣装以上に衝撃的だったかもしれません。

▶︎ キャリーがランウェイを歩くシーン
※ 上記のYouTube動画では、ショー直前の衣装変更シーンではなく、キャリーが実際にランウェイを歩く場面を見ることができます。



懐かしいのに、古くない

25年前のドラマを見返しても、不思議なほど「古いファッションを見ている」という感覚はありませんでした。

ランウェイを歩くキャリーには、2026年の今見ても、失われていないパワーがあります。

『SEX AND THE CITY』では、

ミニチュチュを普段着に合わせたり、

普通なら思いつかない色や素材を重ねたり、

それまで別々の場所にあると思われていたものが、ひとつの装いの中で軽やかに出会っていました。

ドラマを初めて見た頃、その自由な組み合わせから、

どれほど多くの刺激をもらったことでしょう。

 

ファッションとは、決められた用途どおりに服を着ることではない。

誰が、どのように纏うのか。

そこにある個性によって、服の意味は変わっていく。

キャリーの装いは、そんなことを何度も見せてくれました。

 

 

驚きだったものが、「普通」になるまで

25年前には前衛的に映った、バレエウェアやアンダーウェアを日常の装いへ取り入れる感覚。

時は流れ、それらは少しずつストリートファッションの中へ入り込み、

やがて「バレエコア」という言葉で語られるようになりました。

近年のバレエコアは、チュチュやリボンだけではなく、

スタジオからストリート、

そして舞台までを含む、より広いダンサーの装いとして捉えられています。

 

2026年の今、キャリーがあの姿でランウェイを歩く場面を見ても、

ただ「パンツ姿で驚いた」という感想だけでは終わりません。

ちゃんとファッションとして成立して見える。

それは、キャリーの個性が時代を超えて残っているからであり、

同時に、服を見るこちら側の視点も25年の間に変化したからなのだと思います。

 

かつて衝撃だった感覚が、

四半世紀を経て、ようやく「普通のこと」として市民権を得た。

そう考えると、なんだかとても感慨深いものがあります。

ミハイル・バリシニコフ氏がボーイフレンド時代は、夢のような共演でした。


 

境界線を越えるのではなく、最初から持たない

Florentina Leitnerのファッションショーでは、

ドレスを纏ったモデルたちの間に、レオタード姿のモデルが当たり前のように現れます。

レオタードだからといって特別な説明が加えられることも、

ほかの服とは違う異質な存在として演出されることもありません。

ひとつのコレクションを構成する、ひとつの服。

ただそれだけの自然さで、レオタードがランウェイを歩いています。

 

バレエウェアとストリートファッションの境界線を大胆に越えてみせた、

というよりも、Florentinaの世界には、最初からその境界線が存在していないように見えます。

バレエウェアなのか。

スイムウェアなのか。

ボディスーツなのか。

ファッションなのか。

どれかひとつに決める必要はありません。

どこで着るかによって価値を与えられるのではなく、

どこにあってもFlorentina Leitnerの服であり続ける。

その軽やかさこそが、この一着の強さです。

Florentina Leitnerのレオタード「Liva Bathingsuit Swan girl + bow」

 

 

「バレエ屋さん」のカトルが、迷わず選んだもの

Maison de 9uatreは、いわゆる「バレエ屋さん」です。

けれど、このレオタードを、ファッションデザイナーが作った変わり種のバレエウェアとして選んだわけではありません。

流行の「バレエコア」に合わせるためでもありません。

Florentina Leitnerのファッションショーにごく普通に現れたレオタードを、

カトルもまた、ごく普通にバイイングしました。

 

スワン、少女漫画、リボン、フラワー。

 

Florentinaが愛するモチーフを重ねたプリントと、彼女のアイコンのひとつであるリボン。

甘く、シュールで、どこか強い。

バレエ畑だけの視点からは生まれないスワンの姿が、

この一着には描かれています。

それは、カトルのラインナップに並んでいても、何ひとつ違和感のない世界でした。

ドレスバージョンもランウェイを歩いていました。

 

 

最先端ではなく、これからのスタンダード

初めてこのレオタードを見る方の中には、

25年前にキャリーのランウェイルックを見たときと同じような衝撃を感じる方もいるかもしれません。

「これは本当にバレエのレッスンで着るものなの?」

「こんなレオタードを、スタジオで着てもいいの?」

そう感じることも含めて、装うことの楽しさなのだと思います。

 

けれど、この一着は、奇をてらうために作られたものではありません。

一瞬だけ注目を集める、最先端の流行でもありません。

バレエウェアと日常着を分けていた境界線がなくなった先にある、ひとつのスタンダード。

レオタードが、レオタードであることを特別に主張せず、

当たり前のようにひとつの服として存在すること。

Florentina Leitnerは、その未来を難しい説明もなく、ランウェイの上で軽々と見せました。

そしてカトルもまた、その一着を、当たり前のように迎えました。

 

25年前、キャリーの小さなショーツ姿に驚いたこと。

2026年の今、その姿を見返し、確かなファッションとして受け止められること。

その間に流れた時間を思うと、レオタードがごく普通にランウェイを歩くFlorentinaの景色が、よりいっそう美しく見えてきます。

これは、最先端ではなく、もうひとつのスタンダード。

カトルに並んでいることが、ごく自然な一着です。

Florentina Leitnerのレオタード「Liva Bathingsuit Swan girl + bow」
Akiyo Yamada / Photo: Shin Moony

 

 


Liva Bathingsuit | Swan girl + bow

Florentina Leitnerを象徴するリボンに、スワン、少女漫画、フラワーを組み合わせたレオタード。

バレエのレッスンウェアとしても、日常の装いに取り入れるボディスーツとしても、用途の境界線を設けずに楽しめる一着です。


サイズおよび現在の在庫状況は、商品ページでご確認いただけます。

Florentina Leitnerのレオタード「Liva Bathingsuit Swan girl + bow」

 

 

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