白の余白に、夏の風をまとう。呼吸する手染めアート『Brinas StudioのTシャツ』| Styling Journal vol.11

白の余白に、夏の風をまとう。呼吸する手染めアート『Brinas StudioのTシャツ』| Styling Journal vol.11

July 03, 2025

今年、Maison de 9uatreのホーム広島では、観測史上もっとも早く、6月27日に梅雨が明けた。
6月中の梅雨明けは初めてだそうだ。

例年より20日以上早い真夏の気配が、すでに街をじりじりと照らしている。
熱と静けさが入り混じるこの時季、
わたしはBrinas Studioの「Oversized t-shirt EMBER | Garden of Eden」を選んだ。

少し大きめのシルエットと、
ほんのり生成りがかったオフホワイトの生地。
まるで肌の上に余白をまとうような一枚。


Maison de 9uatreが大切にしているのは、
服をただ着るだけでなく、
その向こうにある「ストーリー」や「余白」を感じること。

今日はそんな一枚のTシャツにまつわる静かな物語を、
ゆっくりお伝えしたい。


自分色になったジーンズ。
メガネや愛用品たち。

 

そして、『フランスの配色』の本。

この本には、こんな一節がある。

「白はフランス王家を象徴する色で、古くから畏敬を集めてきた色」

 

赤や青、紫、黒などの強い色を受け止め、
空間を支配せずに整える色として、
“白”は、そこに静かに立ち続けてきた。


Brinas StudioのこのTシャツにも、そんな白の気配がある。

純白ではなく、生地そのものの自然な色。
その上に、まるで草木が静かに横たわるように、
アーティストの手で一点一点手染めされた模様が広がっている。

どこか、絵画のようで。
どこか、野に咲いた植物をそっとノートに挟んだようでもある。


バレエスタジオでもよく着ている。
レッスン前後、軽く羽織って身体を整えるその時間に、
心まで呼吸し直せるような、そんな感覚になる。

ただの「夏のTシャツ」ではない。
感覚を整えるための、静かな「儀式」のような一枚。


Un, deux, trois, quatre。
リズムを合わせるように、服を選ぶ。

熱を逃がしながら、余白をまとって、
今日も自分らしい呼吸で過ごせたなら、それだけでいい。


🖼️ Oversized t-shirt EMBER | Garden of Eden

畏れと優しさの間にある、“白”の静けさをまとう。
Brinas Studioの手仕事に宿る、美しい余白を、ぜひ肌で感じてください。

 

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