白、青、そして黒──ジャン・コクトーの色彩に導かれて
近ごろ、ある一冊の本をめくるのが日課になっている。
ページごとに、まるで絵画のように色の組み合わせが紹介される、静かな図鑑のような本だ。
長い文章に気持ちが向かないときでも、パラパラとめくって色を眺めるだけで、少しだけ感性が整う気がする。
この本は長年カトルの「常連」として、また感性の豊かな女史として尊敬している人から数年前にお薦めしてもらったものだ。
そんなある日、目にとまったのがジャン・コクトーの版画作品「青い天使」だった。
白とスカイブルーの背景に、黒い輪郭線で描かれた女性の天使。
その構成は、まるで音も匂いもない澄んだ空気の中に放たれた、静かな祈りのようだった。
白と青、そして黒。
この配色にどこか心を奪われたのは、きっと例年よりも早めに訪れた夏の気配に「涼」を求めていたからだと思う。
白と青。
"RICHELIEU – collar leotard with cuff sleeves | SKY BLUE by Just A Corpse"
「青い天使」を見たとき、その静謐な空気とこのレオタードとが不思議なほど重なって見えた。
刺繍の入ったオフホワイトの襟。
そして、抜けるようなスカイブルーのボディ。
身体の動きとともに、空気を抱きしめるように揺れる。
このレオタードは、バレエウェアでありながら、まるでドレスのような佇まいをしている。 ファッションとバレエの境界線を軽やかに越えてくる、Just A Corpseらしい一着。
肌に纏うと、ジャン・コクトーのあの天使のように、日常のなかの少しだけ神聖な時間が訪れる気がした。
リンクする小物たちもJACで揃えると、「自分の機嫌」も整う。
▷ JAC EDELWEISS – pendant string tie with tassels – sky blue
▷ BINDLE – alpinia cross stitch tote | SKY BLUE
空気を含んだ透明感のある「空色」は、コクトーの「青い天使」をまとっているよう。
黒い線は、わたしたちの中にある。
この版画の印象的な黒い輪郭線。
けれど、日本人の私たちには、すでに自然なかたちでその“輪郭”が備わっているのかもしれない。
黒く艶やかな髪。
深く澄んだ瞳。
無理に「黒」を足さずとも、スカイブルーと白の世界観は、私たち自身が持つ色によって完成する。
ただ、もしもほんの少し、アクセントを加えるなら——
Coucou Suzetteのヘアアクセサリーが良いバランスで寄り添ってくれる。
たとえば、ピンクの舌をペロリと出した愛嬌たっぷりの黒い犬のヘアクリップ「STAFFY HAIR CLIP」は、ユーモラスでありながら引き締め役にもなる。
また、小さな本がそのままヘアクローとなった「BOOK HAIR CLAW」は、この色彩テーマにぴったりなワンポイント。
コクトーの描いた輪郭のように、さりげない黒。 夏空のように、澄んだ青。 そして、そのすべてを受けとめる、白。
それらが織りなすのは、静かだけれど凛とした夏の装い。
あなた自身の中にある色と、そっと重なるスタイルを、ぜひ探してみてください。

そのほかにも、配色の余白を引き立ててくれるアイテムたち
このくらいの大人の「遊び」と「余裕」が欲しい。
黒と白のマーブルベースにパール粒がついたエレガントなクロー
・HUSKY HAIR CLAW
・HUSKY HAIR CLIP
キョロっとこちらを見ているいたずらっ子なハスキーに釘付けに
・BLACK CAT HAIR CLAW
・BLACK CAT HAIR CLIP
最近家族にお迎えしたばかりのくろねこさんモチーフはマストハブ🐈⬛
ククシュゼットとといえば、「ブルーアイ」👁️
感性で纏う、ということ。
夏の光を受け止めながら、どこかノスタルジックで涼やかな雰囲気を纏うスタイル。
そこには、物語があり、歴史があり、色彩があります。
“装う”というより、“感じる”。
そんな「バレエの日常」を過ごしたい方に、今回のジャーナルを捧げます。
🎧 このスタイリングジャーナルの「聴くよみもの」版はMaison de 9uatreのインスタグラムにて公開中です。